お父さんのマリポタ日記

マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと(^_^;

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【その復讐、お預かりします】原田ひ香 2024年12月

 昼寝とデートに明け暮れながらも、なぜか依頼人を次々と満足させる凄腕の復讐屋、成海慶介。押しかけ秘書の美菜代を従え、今日も気怠く優雅な復讐劇が幕を開ける-。痛快リベンジコメディ。2018年の双葉文庫「復讐屋成海慶介の事件簿」を24年に新装版で改題。

 ※原田ひ香(1970年神奈川県生まれ。05年「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞受賞。07年「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞。ほかに「三人屋」「ランチ酒」シリーズ、「東京ロンダリング」「母親ウエスタン」「一橋桐子(76)の犯罪日記」(NHK「土曜ドラマ」で映像化)「三千円の使い方」「DRY」「母親からの小包はなぜこんなにダサいのか」「古本食堂」など)

●〝復讐屋〟なんて発想自体が凄い

 〝復讐屋〟なんて発想自体が凄いね。新装版になって変わったタイトルもいい。原田ひ香さんだし、こりゃ読んでみたくなるよ。

 必殺仕事人みたいな、最後には胸のすくような痛快な展開になるのかと思いきや、全くそんなことはなく、いやそれどころか何もしないとは。でも、不思議なことにそれで復讐が成し遂げられてしまう面白さ。やっぱり原田ひ香さんは読ませるねぇ。

 「復讐するは我にあり」とは自分が復讐してやるぞという決意を表したものだと誤解しがちだけど(自分もそう思っていた!)、そうではなくこれは聖書の言葉。復讐するのは神であり、人間は復讐しなくてもいいという、神のお慈悲の言葉なんだそうだ。なので、復讐の依頼を受けても何もせず、遊んでいていいというのが成海の論理。それが納得できない、押しかけ秘書の美菜代との何ともいえない軽妙なやりとりが面白い。「ゲスいパン」のネーミングも秀逸。

 恋人も仕事も失い、復讐したくて成海事務所を訪れたが依頼料が払えず、ならば成海の元で復讐のやり方を学ぶ目的で押しかけ秘書となった美菜代。そして最終の第5話はいよいよ「神戸美菜代の復讐」。やはこれが一番盛り上がった。

 復讐とか大それた思いはしたことはないけど、日常生活のちょっとしたことでイヤな思いをさせられると、「この野郎」とか、やり返してやりたい気持ちが湧くことは誰しもあることだろう。でもそこは「きっと自分に代わって神様がきっと復讐してくれる」と思って納得することにしよう。きっと天罰が下るであろう。逆も真なり。気をつけよう。

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