40歳になったら死のうと思っている。型に流しこまれたばかりのコンクリートが次第に固まるように、私の決意も日に日に水分や気泡が抜け、硬化していく。死ぬと決めてからの私は、気持ちが楽になった-。壮大なるミロの物語。第一章から第十章は「IN☆POCKET」1999年4月号〜2001年8月号に26回にわたって掲載、第十一章は「小説現代」2002年8月号に掲載。単行本化にあたって加筆。
※桐野夏生(1951年10月7日、金沢市生まれ。成蹊大法学部卒業後、会社員を経てフリーライターになり、ロマンス小説やジュニア小説を手掛けたほか、レディースコミックの原作者としても活躍。「顔に降りかかる雨」でミステリー作家として本格デビューし、本作で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年「OUT」で日本推理作家協会賞、99年「柔らかな頬」で直木賞。2003年「グロテスク」で泉鏡花文学賞、04年「残虐記」で柴田錬三郎賞、05年「魂萌え」で婦人公論文芸賞、ほかに「アンボス・ムンドス」「冒険の国」「東京島」など)

●ここまで書くか、桐野夏生さん
登場人物の前作からのあまりの変貌に驚かされ、ミロに降りかかる壮絶な展開に度肝を抜かれた。それぞれが次々と「ダーク」サイドに落ちていく。まったく飽きさせない515ページ。エロさも半端ではない。ここまで書くか、桐野夏生さん。まさに衝撃作。
「顔に降りかかる雨」(1993年)、「天使に見捨てられた夜」(1994年)と続いた女性探偵・村野ミロシリーズの完結編。だったはずが、20年後に「ダークネス」(2025年)でミロが戻ってきた。読むのは少し先になりそうだけど、楽しみだ。
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