お父さんのマリポタ日記

マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと(^_^;

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【ブルースRed】桜木紫乃 2021年9月

 釧路の街を牛耳る影山莉菜は、父の血をひく青年を後継者として育て、官僚から代議士への道を歩ませようとしていた。重い十字架を背負った女が、幾度もの裏切りの果てに辿り着いた終焉の地とは。『オール讀物』掲載(2016〜21年)を単行本化。

 ※桜木紫乃(1965年北海道釧路市生まれ。高校卒業後、裁判所でタイピストとして勤めたが、24歳で結婚して退職し専業主婦に。2児を出産直後に小説を書き始め、42歳になる年に『氷平線』で単行本デビュー。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。2013年「ラブレス」で第19回島清恋愛文学賞、「ホテルローヤル」で直木賞受賞。2020年「家族じまい」で第15回中央公論文芸賞受賞。主な著作に「氷平線」「硝子の葦」「ブルース」「氷の轍」「緋の河」「孤蝶の城」「ヒロイン」「彼女たち」「谷から来た女」「青い絵本」「裸の華」「人生劇場」など。趣味はストリップ鑑賞)

●前作と往復して楽しむ

 「ブルース」(2014年)の続編。前作にあふれていた官能的シーンはほとんどないが、桜木紫乃さんらしいエロティシズムはしっかりと描かれている。安心して読めるので、この程度がいい(笑)。

 前作を読んだ後、図書館で探すと予約もなかったのですぐに手にとって一気に読了。続編というより後編といった方がいいかも。先に「ブルース」を読んで、影山博人を知らないと、そしてその女たちを知らないと、たぶん理解できない。そういう意味では2作品を合わせたのが〝デビュー20年目で放つ最高傑作〟ではないだろうか。「往復することで、いろんなことが楽しめる」と言われる通り、「Red」を読みながら、知った名前が出るたびに「ブルース」を読み直した。

 そして前作と同様、幼なじみの田村圭が登場する「来客」にほっとする。この章だけがハードボイルドではなく、ちょっと異質な感じがする。

 「TABOO」に弥伊知がスパゲッティカツレツを食べているシーンが登場する。2011年6月に釧路へ行ったときに泉屋で食べたが、量の多さに四苦八苦した思い出がある。最初で最後(になるかな)の釧路だったが、サイクリングしようとして自転車を借りた途端に雨が降り出し、翌朝は霧。桜木紫乃さんの描く釧路そのものだったようだ。

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